佐賀県唐津市の川で15日、男子中学生がおぼれて死亡しました。各地で相次ぐ子どもの水難事故。その多くが「午後の特定の時間帯」に集中しています。なぜこの時間帯に事故が起きやすいのか、専門家が指摘する要因と、命を守るための注意点に迫ります。 【動画】16日で4件…福岡・佐賀で子どもの水難事故相次ぐ…午後に集中する理由とは
■友人と遊びに来ていた中学生が川で死亡
「一緒に遊んでいたうちの1人が流された」 15日午後5時半すぎ、消防に通報がありました。 佐賀県唐津市相知町の川でおぼれたのは中学1年生の男子生徒(12)。消防などによって川から引きあげられて病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。 現場は2つの川が合流する場所で、普段から流れが速く、男子生徒が発見された場所の水深は約2メートルありました。 当日学校は休みで、男子生徒は友人数人と遊びに来ていたということです。
■福岡・佐賀で相次ぐ事故 共通点は「午後の時間帯」
福岡県と佐賀県ではこの2週間ほどの間に4件もの子どもの水難事故が発生しています。 ・5月31日午後3時すぎ:福岡市東区の海岸で小学生男児が死亡 ・6月7日午後5時ごろ:福岡県八女市の川で男子高校生が死亡 ・13日午後3時半ごろ:福岡市西区の海岸で少年(17)が流され救助 ・15日午後5時半ごろ:佐賀県唐津市の川で男子中学生が死亡 注目すべきは、これらの事故が「午後3時から午後5時ごろ」に集中していることです。
■専門家が警鐘「午後2時前後は“魔の時間帯”」その理由とは
水難事故の時間別発生件数を見みると、事故は午後2時から3時にかけてピークを迎えています。 日本水難救済会の遠山純司理事長は、この時間帯を「魔の時間帯」と呼び、警鐘を鳴らしています。
なぜこの時間帯に事故が多いのでしょうか。 遠山さんは3つの理由を挙げます。 1つ目は「暑さや疲労」。 午後にかけて暑さがピークに達し、体力が消耗します。 2つ目は「昼食後の眠気で注意力散漫」。 食後の眠気で注意力が散漫になりがちです。 そして3つ目が「放課後で子どもだけの状況」。 特にこの時期は、保護者の目が届かない放課後に子どもたちだけで水辺へ遊びに行ってしまうケースが多いと指摘します。
■川や海はプールじゃない! 命を守るために知るべきこと
では、水難事故を防ぐために何に注意すればよいのでしょうか。遠山さんは、川や海の特性を知ることが重要だと語ります。 「穏やかな流れでも水中では片足15キロの負荷」がかかるといいます。 両足では30キロもの力がかかり、簡単にバランスを崩して流されてしまう危険があります。 さらに、川底や海底の砂・砂利は足を取られやすいという特性があります。プールのように底を蹴って浮上することができず、一度おぼれると「浮き上がりづらい」のです。 まずは危険な場所に近づかないことが大前提です。 夏休みを前に、水辺の危険について家庭や学校で繰り返し話し合うことが、悲しい事故を防ぐ第一歩になります。
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